2年夢見た、しまね旅(後編)

2023島根旅






前回の記事の冒頭でも書いたけれど、今回の旅は、自分がこれまでしてきたたくさんの旅の中で、間違いなく一番楽しかった。
苦労して辿り着いた場所で、予想を超える出会いに何度もワクワクしたし、ふとした何気ない時間に心から湧き上がる優しい幸福感を何度も何度も感じた。

常に、自分で考えて道を決めた。
あるいは感じたままに道を選んだ。



「うわーーー、すごい!」と思わず口をついて出たことが何十回もあった。

道中は迷いやトラブル、天候などによってうまくいかないことも多かったけれど、それでも進み続ける中でいつも必ず、「来て良かった!」「前に進んでよかった!」と思えた。



幸福感は、普段なら気付かない、気付けないようなささやかなものだったかもしれない。


汗だくで山奥の神社に参拝して帰ってきてバイクで走り出したときの汗が風で吹き飛んでいく瞬間とか。

半日以上何も食べていなかったときに買った、大盛りアツアツのコンビニ弁当を目の前にしたときとか。

降りしきる雨に打たれながら他に誰もいない、綺麗な風景をただひとりじめしてたたずんでいるときとか。

あるいは長く続いた雨が晴れて、鋭い日差しに肌や服の水分が乾いていくときとか。

ただただ温泉で体を伸ばしているときとか。


ローソンポプラのポプ弁。一日走り終えて、幸せなひととき。





何度も何度も何度も何度も、しみじみと、思った。
あー、今めちゃくちゃ幸せだ。


雨予報だったのに晴れた。幸せ!



それにしても、島根には過去に訪れたことがあるのに、今回の旅がこんなにも面白く、ワクワクして、幸せだったのは、どうしてだろう。
以前の旅では気付くこともなかった、たくさんの発見を得られたのは、どうしてだろう。








振り返って考えてみれば、やっぱりそれはすべて、リリさんに行き着くんだと思う。
この旅の間中、ずっとリリさんを追いかけていた。
心の軸に、主人公とリリさんがいた。


この島根を、主人公がリリと旅をするならどんな旅になるだろう。
どこへ訪れて、何を感じて、どんな風に笑ってどんな話をするだろう。

今自分が立ったこの場所を訪れたなら何を思うだろう。
何を考えるだろう。
どんな記事を書くだろう。

この島根という土地で、どんな風に日常を暮らしていくだろう。


いつもそんな風に想像をめぐらせる姿勢が、意識の底で道標となって、感性を研ぎ澄ませてくれたのだと思う。
自分の中の「物語」が、見える世界をより楽しく感じさせてくれた。


十六島(うっぷるい)。北海道にありそうなアイヌ語っぽい地名。彼の反応が気になる。


隠岐への玄関、七類(しちるい)港。ここも北海道にありそうな地名。


出雲の層雲峡?「立久恵峡」






また、こんな楽しい旅ができるように。
これからも、一歩一歩進んでいこうと思う。















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